こんにちは!でらマーケ運営担当のふじこです。
でらマーケ勉強会21回目は「地方マーケに活かす!デジタルマーケティングの定石」というテーマで、株式会社WACALの垣内 勇威さんにご登壇いただきました!
垣内さんによる公開サイト分析タイムも大盛り上がりだった勉強会の様子をレポートします!
はじめに
開始の挨拶はすっかり夏の装いとなったASUE代表の安江です!
会場を巻き込みながらの進行でスタート!
デジタルマーケティングの膨大な知見とデータを元に、数々の企業のマーケティングを成功に導いてきた株式会社WACULの代表取締役である垣内さん。
これまでに「デジタルマーケティングの定石」「BtoBマーケティングの定石」「LTV(ライフタイムバリュー)の罠」の3冊を出版されています。
今回は地方マーケでも再現できるデジタルマーケティングの定石についてたっぷりとお聞きしていきます!
デジタルマーケティングの定石
そもそも、マーケティングにおけるDX(デジタルトランスフォーメーション)って何??という前提からスタート。
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とりあえずデータを集めるだけでは失敗する
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AIを使うなら仮説に基づくデータ選びが必要不可欠
- デジタルにもできないことがあることを認識しましょう
フジコ
垣内さん
例えば、人間同士の対面営業とマスコミだと得意なことがはっきりしています。
対面営業:説得力に長ける
マスコミ:爆発力・拡散力がある
デジタルはその中庸、といった具合。
それぞれ詳しく説明しますね。
デジタルはセルフサービスチャネルでもあります。これがどういうことかというと…
対面営業ではお互いの時間を使い、相手の反応もすぐわかります。もし、前半で上手くいかなくても、後から巻き返すことも可能です。つまり、説得力を持たせやすい。
デジタルの場合はユーザーの1クリックで離脱可能で、相手の反応も不明。最初に見られたページの上部で関心を引けなければ終わってしまいます。入口の一瞬にすべてをかけないといけない戦い方なのです。
そして、爆発力の方はというと、これは圧倒的にマスコミの力が大きいもの。TVCMは投資直後に集客できる拡散力があり「フロー型施策」だといえます。
フジコ
デジタルマーケは爆発力がなく、少しずつ成長していく「ストック型施策」です。時間はかかっても質のいいページを増やすと集客しやすく、顧客リストがあれば定期的に通知も送れます。
フロー型施策はコストをかけ続けるのでコスパが悪いですが、長い目で見たらデジタルマーケのコスパが良いと言えます。
垣内さん
フジコ
垣内さん
そもそもCVのゴール設定は合っていますか?
CV障壁を下げることを検討することも考えられます。顕在顧客だけでなく、潜在顧客まで取り入れる指標にしてもいいですね。
オープンクエスチョンよりも、イエスノーで答えられるクローズドクエスチョンの方がCVしやすいというデータもあります。
フジコ
まず、タイトルやデザインよりも大事なことが、とにかくどこからでもCVできるようにしておくことです!フォームも露出してくださいね。
LPにあれこれ詰め込んで長くするのも実はあまり意味がないということがわかっています。
興味がある人はファーストビューだけ見て判断するので、ファーストビューだけで完結しているように見える方がCVRが高いというデータもあるんですよ。
フジコ
まずは、受け皿のゴールを作ることが先です。それができたら広告の運用とSEOコンテンツの施策に取り掛かりましょう。
ちなみに、即効性があるのは運用広告、時間はかかるけれどじわじわ効いてくるのが記事SEOです。
フジコ
潜在顧客のリストへはメールなどで定期的に接触。さらに顧客のニーズを検知して営業をかけていきましょう!
垣内さん
まずは認知を定着させて、ニーズを検知するのが大事。人間がやらなくてもデジタルで置き換えられることは何か?を追求しています。
とってもわかりやすいグラフとスライドでデジタルマーケティングの定石を解説していただいた前半戦。より詳しく知りたい方は垣内さんの本を読んでみてください!
参加企業のHPを分析!
後半はでらマーケメンバー企業や、参加いただいた方々のHPを垣内さんが公開分析!
忖度なしでビシビシ斬っていただきました!!
はじめはトレーディングカードの販売事業を行っている、カーナベルさん!
10年くらい前に作ったトレーディングカードのECサイトです。
オタク向け商品なので世界観を作ることを意識しました!
カーナベルの三浦社長にどんなサイトかお聞きした上で、いざ分析へ!
とても詳しく商品説明が書いてあるページに一同「おお~!」と驚きが。
垣内さん
フジコ
垣内さん
あとはカートの中に入るとどんな決済方法があるかわかるECサイトって多いんですけど、できればAmazonPayが使えるなどの情報が見えているといいですよね。
たしかに、個人情報をいちいち入力しなければいけないのは心理的にハードルが高く感じます。細かい視点ではありますが、とにかくユーザーを離脱させず、購入へのハードルを低くすることが大事なのだとよくわかりますね!
垣内さん
ただ、せっかくなら「もっとみる」ボタンはやめて、商品を一覧でたくさん見せてしまうほうがいいです。
フジコ
垣内さん
あとは、商品ごとのカテゴリーやタグで回遊させて、いかに直帰させないかという工夫も大切になります!
他にもCVRを上げる方法や、ターゲットに合わせた見せ方など、これまでの膨大なデータを分析してきた垣内さんの的確な視点での解説が続々と!
さらになんと太っ腹なことにその場で希望者のサイト分析もしてくださいました!
その模様を実況中継しましたのでどどんと紹介!
カーナベルさんLP
スタメンさんのサービス「TUNAG」
ワークフローさんのサービス「コラボフロー」
ASUE
PIVOT-FORMさん
限られた時間でしたがたくさんのサイト分析をしていただいた垣内さん、本当にありがとうございました…!!
ユーザーの視野を意識したデザインや導線のアドバイスもたくさんいただきました!
みなさんぜひ会社に帰って実践してくださいね!
恒例企画でらキャリ!
最後はマーケターとしてのキャリアについてお話を聞く恒例企画「でらキャリ」です!
今回は新卒~社会人3年目の若手マーケターもたくさん参加してくれたので、いろいろお聞きしたいところです。
そして、ここからは垣内さんと同じ「84年会」で飲み仲間だというスタメンの大西さんも登場!
一緒に垣内さんのパーソナルなお話を聞いちゃいましょう。
フジコ
垣内さん
自分の場合は結構我慢強いタイプというか、目の前のことにコミットしていたら今に至るという感じです(笑)
フジコ
垣内さん
僕の場合は新卒時代に顧客調査をたくさんしまくったのが役立ってますね。
今やってることを突き詰めたら他でも大体同じだよね!って言えるようになるというか。
大西さん
垣内さん
でも顧客の期待には応えたいと思ってますよ。だから目の前の仕事を愚直にやる。
フジコ
垣内さん
あと、調べるときは一番詳しい人に聞くのがやっぱり早いですよね。
大西さん
垣内さん
仲いい人としか会わないでいると、視野って狭くなるじゃないですか。損得で考えると何もできなくなる。
あと、同世代の会は謎に癒されますね(笑)
大西さん
垣内さん
何になるかわからないものの方が長期的に見たときにインパクトが大きいのかなって。
フジコ
垣内さん
大西さん
垣内さん
あと採用サイトって、やたら会社側が自分たちの言いたいことを語りがちなんです。
そういうエモいのはいらないので、採用情報サイトとかから入ってきたオーガニック検索のユーザーが知りたい情報をそのまま出すべきかなと思いますね。
終わりに
最後に会場からもたくさんの質疑応答が飛んで、大盛り上がりのうちにお時間となりました!
無駄なことを省く、人間がやらなくてもいいことはデジタル化する。それだけ聞くと「当たり前」のようだけど、足場固めをしっかりやりきることは意外と簡単なようで難しいことだと改めてわかりました。
「とにかく無駄なことはしない!」というお話から、意味のないABテストや、何のための施策をするのか、クライアントとのやりとりなど、リアリティあふれるお話まで本当に盛りだくさんな2時間。
垣内さん改めてありがとうございました!またぜひ名古屋にも来てくださいね~!
参加者コメント
次回予告
次回は2024年9月11日(水)19:30~
株式会社スタメン名古屋オフィス
「地方マーケター 10の失敗と1の成功」をテーマにHOME・Astlocal inc.代表の桜井貴斗さんにお越しいただきます!
桜井貴斗さんプロフィール
1986年札幌生まれ、静岡育ち。大学卒業後、大手求人メディア会社で営業、インハウスマーケター、新規事業開発の立ち上げを経験したのち、2021年独立。現在は「地方に骨のあるマーケティングを実装する。」をミッションに徹底した現場主義をもとに地方に特化したマーケティング・ブランディングの事業支援を行い、地域の伝統や文化の継承をサポートしている。その他、地方マーケターのためのコミュニティ運営、地域プロデューサースクールの運営、民泊事業の立ち上げなどを手掛ける。
泥臭いお話もたっぷり聞いていく予定なので、地方マーケで悪戦苦闘している皆さん、ぜひぜひご参加ください!
フジコ
「メンバー企業しか参加できないの?」ってたまに聞かれるのですが、そんなわけありません!個人の方、おひとりでのご参加も大歓迎です〜!!
不安な方やご質問は、ふじこまで遠慮なくDMください♡
ご参加、どしどしお待ちしております!