こんにちは!
でらマーケ勉強会広報担当のN村です。
さて、でらマーケ勉強会では今年2月にトライアル開催として下記を開催しました。この時はでらマーケ勉強会を主催する社員たちが所属するASUE株式会社メンバーと一部の方をお誘いしてワークショップを行いました。
その際、こんなツイートが。
https://twitter.com/simakoo1/status/1098217046704238592
N村
ということで、ありがたいお言葉を真に受けて、記念すべき対外的にも告知をして行うでらマーケ勉強会第一回にしまこさんをお呼びする運びとなったのです。
ゲストの”しまこさん”こと島袋孝一氏について
株式会社パルコに入社後、2013年よりデジタルマーケティングに従事し、その後2016年~2018年キリン株式会社(デジタルマーケティング部)、2019年~に株式会社ヤプリ マーケティングスペシャリストとして参画しています。
参考
パルコ島袋氏はキリンへ。東急ハンズ緒方氏はニートに!?デジタルマーケターの新天地にかける想いMarkeZine
参考
インサイトフォース山口氏×大企業からベンチャーに転職した島袋氏の「アラフォーキャリアのリアル」対談MarkeZine
個人のTwitterアカウントでも積極的に発信されており、かつ企業の”中の人”も務められていたしまこさんに、SNS運用についてのお話を伺ってみたい!ということで今回のテーマとなりました。
Vol.1「元パルコ&元キリン『中の人』が語る本当にここでしか聞けない!!SNS運用の話」現場レポート
司会・ミヤタ
しまこさん
“でらマーケ勉強会”は納屋橋まんじゅうを配るセミナー、というブランディング
らしいです。名古屋でやってるアピール。
当日は参加者の方に差し入れの納屋橋まんじゅうを配り……そのことをツイートしてくださってる方も多く、ご好評いただけたようで何よりです。
ちなみに、あんこが苦手なN村は食べられませんでした。恩恵を受けられない。
そしてスタート!!
https://twitter.com/simakoo1/status/1128601240479256577
しまこさん
そう、実はわたし達でらマーケ勉強会運営委員(呼び方は定まっていないので、たまにぶれます)としまこさんはなんとこの日が初対面。
Twitterで(主にわたしと)何度か絡みがあったのですが、実際にお会いしたのはこの日が初めてでした。
出会いのきっかけがTwitterだったので、それを「出会い系Twitter」と表現するセンスがとても好きです。
しまこさん
ということで、実況もOKな会でした。
名古屋であまりそういう感じの会がないのでみんなツイートしてくれるだろうか……とどきどきしていましたが、たくさんのツイートありがとうございます!
最初はまさかの周囲の人との名刺交換からスタート。
聴きに来てくれたからには、何か持って帰ってほしい……という粋な計らいだったみたいです。
しまこさん
というお茶目な一言も。
アジェンダ
- イントロダクション
- キリンのデジタルマーケティング
- ソーシャルメディアの役割
- #SNSとどう向き合うべきか
0. イントロダクション
イントロダクション、ということでまずしまこさんの自己紹介からスタートーーと思いきや。
しまこさん
そんな自己紹介あるの!?!?
と思いましたが、みんな検索。
検索方法にもいろいろあるから、グーグルで検索してもよし、Yahoo!で検索してもよし、Twitter等のSNSで検索してもいいですよ、とのことでした。
しまこさん
やめましょう。
続いて、しまこさんが利用中のSNSの話。
- LINE
- Linkdin
- note
- NewsPicks
- TikTok
- YouTube
みなさんはどのくらい普段SNSを利用されているでしょうか?
ちなみにN村はというと、この中ではFacebook, Twitter, LINE, Instagram, note, Pinterestの6つです。初めてのSNSはmixiでした。もうログインできなくなって早幾年。
SNSを企業やビジネスのマーケティングに利用しよう……と思っているのに、そもそもそのSNSを使っていないとそれぞれのSNSの特性を細かく把握することも難しいですよね。
SNSに限らず、マーケティングに関わるのであれば、いろんなサービスを積極的に使っていったほうがいいですよね。
同時に、「SNSの利用は自由」ということもおっしゃっていました。自分の負担にならない程度に積極的にいろいろ利用したいなと思いました。
しまこさん
美味しいパンケーキが食べたい。
ということで、
名古屋のトレンド入りもうっすら狙っています!
しまこさん
ということで、ツイートタイム。
残念ながら名古屋のトレンド入りは果たせませんでしたが(チェックしてた)、この部分のおかげなのか全体を通してもたくさん参加者の方がツイートしてくださいました。嬉しい。
「マーケティング」って何だろう?
こちらの本から、マーケティングについてのお話が。
ちなみにアフィリンクとかじゃないよ。しこんでないよ。
さて、マーケティングの中で、ソーシャルメディアを用いた施策はどの部分でしょうか。
こちらの本では(詳しくは読んでください)マーケティング戦略プロセスを大きく6工程に分けていて、ソーシャルメディアをその中の5つ目の「マーケティングミックス(4P = Product, Price, Place, Promotion)」の中の「Promotion」の中の「コミュニケーションメディア」の中の一つとして位置付けているそうです。
4Pの記事です。https://t.co/iHpK4jneLR
— ケナオヤマ (@kena_oyama) May 15, 2019
ソーシャルメディアでは当然、マーケティングのすべてをまかなえるわけではなく、プロモーションの手法としてソーシャルメディアが向くものもあれば向かないものもあります。
さらに、ソーシャルメディアを利用――と一口に言っても、どのソーシャルメディアが向くかは違います。
なので、ソーシャルメディアを正しく使いましょう!
※正しく、もケースバイケースですね。
1. キリンのデジタルマーケティング
元キリンの中の人としてのお話――ということで、開始早々こんな質問が参加者に。
お酒だったら、なんでもOKな人ー?
しまこさん
何人か、最後のに対して手を挙げていらっしゃいました。ちなみに、N村は下戸です。しまこさんも飲めないそう。
さて、キリングループについての紹介をしつつ、キリンの理念をご紹介。
しまこさん
企業のソーシャル担当がやることは、ソーシャルメディアを通して、企業・サービスの認知を広げたりサービスの向上に繋げたり……ということです。
その中で、目先の課題ばかりに目が行ってしまい、会社の理念やビジョンをわかっていないと、会社の方向性と違う施策を打ってしまうことに繋がります。
なので、ぶれない施策を打つために、企業のソーシャル担当であれば自社の、クライアント企業のソーシャルメディアの運用代行を行っているのであればクライアント企業の企業理念等を今一度見直すといいでしょう、とのことでした。
その後話は、ユーザーたちの生活の変化の話へ。
見せられたのは、2005年と2013年のローマ法王のコンクラーベでのサンピエトロ広場に集まった群衆の写真。
2013年は、2005年のときにはほぼ誰も持っていなかったスマートフォンやタブレット等のデジタルデバイスをみんなが持っていました。
そして、現在では前提として「生活者は、すでにデジタルを使いこなしている。」――モバイルシフトは急進期から安定期に入っています。
昔は生活者が接するスクリーンはテレビだけでした。ですが、マルチデバイス化に伴って、生活者の情報や広告との接触機会も多様化しており、例えば、テレビを見ながらPCやタブレットで動画配信サービスで映画を流して、スマホではSNSをやる――なんて人もザラにいるようになっていますね。
無料で楽しめるコンテンツも増えており、エンタメが過剰にある昨今、その中でどうやって生活者にアプローチして、可処分時間を使ってもらうか?が企業側の大きな課題になったわけです。
しまこさん
実際、当初はキリンでもその辺りに悩みがあったそうです。
が、企業が分けて最適化していても、生活者から見れば一つの企業であり、体験になります。
なので、複数のチャネルを統合して、生活者視点でデジタルマーケティングを行う必要があります。
しまこさん
デジタルなデータや施策を使って、マスやリアルを含むマーケティング全体の最適化を目指す試み
参考
デジタルマーケティングの全体俯瞰図ikedanoriyuki.jp
しまこさん
キリンのような飲料メーカーであれば、上手く利用して、継続購入をしてもらったり、人に薦める「推奨行動」をとってもらったりできるといいですね!
ここで、キリンのデジタルマーケティング部の体制のお話へ。
しまこさん
なんと、100人規模の部署だそうです。(※2018年当時)
そもそもが3万人規模の会社なので、多いとみるか少ないとみるかーーはそれぞれだと思いますが、大体の参加者さんは驚いていらっしゃるようでした。
しまこさんがやられていたのは、主にLINE周り、他にもTwitter担当やFacebook担当の方など、いろいろな担当者さんがいたそうです。
※細かい部署の体制は、現在少し変わっているそうです。
取捨選択できる場所だからこそ、ユーザーの生活を見ていく必要があります。
しまこさん
そして、内容は「ソーシャルメディアの役割」へ。
2. ソーシャルメディアの役割
しまこさん
代わりに「キリン 中の人」で出てくるこちらの記事をチェック、とのことでした。
参考
キリンビールの公式Twitter「中の人」ってどんな人?〜前編〜ビール女子
情報洪水時代の伝わり方
⬇️企業・ブランド・店舗
⬇️友人・知人(仲間ごと)
⬇️生活者(自分ごと)— Shiho OZAWA|ライター (@nagoyatabijo) May 15, 2019
(しぶりんさんの実況ツイートがわかりやすすぎて)
広告よりも身近な友人の情報の価値(=信用価値)が高まっていて、企業は広告コミュニケーションを生活者目線で語る必要があります。
しまこさん
ひとくちに”SNS”といっても、Twitter, Facebook, Instagram, LINE……と様々なものがあり、それぞれの特性が違うので、”目的”に合わせて使い分けなければいけません。
そして、これらは上手く情報発信すれば伝えたいお客様に伝わる手段ですが、ツールのひとつにすぎません。
SNSをやっているからといってそれだけでプロモーションが十分できるわけではないので、情報発信のためのひとつのツールだと理解して利用しましょう。
この後、キリンのSNS運用体制についての話では、SNSは「ユーザーに一番近いメディア」なので、これまではプレスリリース等で出していた広報のお知らせなんかも、SNSからも発信するよという話がありました。
SNS担当がSNS運用全体のディレクションをして、広報系のお知らせやマーケティング・プロモーション系の投稿をそれぞれの部署と連携して大体の投稿内容決めて代理店/制作会社に依頼して……みたいな。
しまこさん
N村
具体的なツイート内容について:キリンの場合
さて、ここから具体的にどのような内容のツイートをしてTwitterアカウントを運用していたか……というお話です。
キリンビールでは、下記のように関心度合い毎にユーザーを分類して、それぞれが反応しそうなツイートを作成…ということを行っていたそうです。
関与度別にお客様を3分類し、それぞれが反応しやすいツイートを作成する
1. 新商品やキャンペーンツイート
普通の情報発信ツイート。
ex.) 「〇月×日に新商品発売!」「#〇〇 のハッシュタグでツイートすると抽選で××プレゼント!」など。
2. トレンド・モーメントツイート
面白いトレンドツイートに乗っかる内容をツイート。
トレンドにすぐ乗れるような体制を整えるのが大事!!(社内チェックの簡素化など)
また、今日は何の日?イベントカレンダーなどでトレンドを予測したりしながら、堅苦しく考えずに時間との勝負でツイートしよう。
Twitterでの流行と世間での流行はまた別なので上手く乗れるのは大事。
ex.)お笑いネタのパロディや「彼氏とデートなう。」等のトレンドネタを利用したツイート。
キキキリン#ララランドみたいなことを言ってください pic.twitter.com/3Xev0qxjOC
— キリンビール / KIRIN BEER (@Kirin_Brewery) March 6, 2017
彼氏とビールなう。
に宜しければ、お使い下さい。 pic.twitter.com/NeU5Qt9OgM
— キリンビール / KIRIN BEER (@Kirin_Brewery) June 2, 2017
空前絶後のォォ!!超絶怒涛の休日前エェ!!華金を愛しッ!!華金に愛されるべき日ィィイ!!とりあえずビール、枝豆、すべてのカンパイの産みの親ァ!!そう!今日こそはアァァ!!プレミアムッ!!ハッ!!フライデェェイ!!イェェエーーーイッ!!ジャスティス!!!! #プレミアムフライデー pic.twitter.com/yV3as3lKw6
— キリンビール / KIRIN BEER (@Kirin_Brewery) February 23, 2017
3. リプライ・メンション対応
なんらかのリプライ(要望・不満)が来た際に、丁寧な説明対応を行うなど。
上手く行えばロイヤリティの向上につながります。
4. アクティブ対応
エゴサーチ等で商品やブランドについての意見を探し、場合によってはリプライ対応をする。
日々の小さなコミュニケーションが企業への好感度向上などに繋がります。
SNSのもうひとつの側面:「傾聴」
また、先に紹介したツイート方法は情報発信ツールとしての使い方ですが、それ以外にソーシャルメディアの役割として「傾聴」があるそうです。
先ほどのアクティブ対応の部分とも被りますが、エゴサーチ等をすることで、直接送り届けてこられるわけではない企業や商品、ブランドに対するネガティブな意見やポジティブな意見といった”声なき声”を拾うことが可能になります。
企業内であればこういう意見を拾ってまとめて印刷するのもよい、とのことでした。
※URLだけでの共有だと、普段Twitterを見ないような層が見てくれないことも多い。
3. #SNSとどう向き合うべきか
#TwitterとLINEでやってみた
最後のセクションでは、TwitterとLINEを利用した企業プロモーションの事例が紹介されました。
さっき @simakoo1 さんに投影いただいた、LINEのフルファネル資料こちらです #TwitterとLINEでやってみた pic.twitter.com/JMzymqUlSq
— 小川 靖人 (@_ogawow_) September 19, 2018
この辺はスライドの撮影禁止の事例が多かったので詳細は割愛しますが、具体的な事例を紹介でした。
ざっくり言うと若者が離れているようなコンテンツで若年層へのアプローチをしたい……という場合であれば、若者に支援されているような人にパートナーをやってもらって、「若者がシェアしたくなるコンテンツ作り」をしよう!というお話でした。
N村
※UGC:User Generated Contentsの略。ユーザーの手によって制作されたコンテンツのこと。SNS等の投稿や口コミサイトの感想など。
SNSと向き合うマーケター:ジゲンさんの紹介
しまこさん
N村
しまこさん
ということで、最初のこれ。
その他、「傾聴」に使えるツールの紹介も。
参考
Twitter と Slack を連携させるslackヘルプセンター
参考
Yahoo!リアルタイム検索 for Twitter検索Google Play Store
参考
Yahoo!リアルタイム検索 for Twitter検索App Store
しまこさん
みんなでTikTok体験のコーナー(任意)
さて、最近はTikTokやYouTubeといった動画投稿サイトが若者に人気です。
実際、企業の若者向けキャンペーンでTikTokを利用して成功……という事例もあるそうです。
ということで、その場で実際にTikTokをしまこさんが投稿。
元々のTikTokの流行は若者からですが、ソーシャル担当やマーケターであれば積極的に試して使ってみる……という姿勢はとても大事だな、と改めて感じました。
余談として、最近では家族間での動画共有にYouTubeを使うことも、という話があって、なるほど……!となりました。
動画をメールとかで送ると重いし、DVDとかに焼くのもめんどうだけど、YouTubeにアップしちゃえばさくっと共有できる…ということらしい。軽くなるし。
Q&Aコーナー
ディスコミュニケーションによって悪いことが起きることはよくあるが、恐れずにやろう。「リアルな接客で言わないことはSNS上でも言わない」のが大事。
SNSに限らず、優先順位をきちんとつけて取り組もう。
グラレコ風まとめ
これにて終了、次回は……?
ナガオカ
司会・ミヤタ
しまこさん
この後はASUE株式会社オフィス内にてささやかながら懇親会も執り行われました。
たくさんのご参加、ありがとうございました!!
必ずまた開催いたしますので、その際はぜひご参加よろしくお願いいたします!