こんにちは!でらマーケ運営担当のふじこです。
2023年度よりメンバー企業の方々にも加わっていただき、パワーアップしたでらマーケ勉強会。
記念すべき年度初のイベントの開催レポを、どどんとお伝えします!!
はじめに
開始の挨拶は、やっぱりこの方。やる気満タン・ASUE代表の安江です!
会場も温まったところで(?)、早速勉強会のスタート。
今回のでらマーケ勉強会は、テーマごとにゲストにお答えいただくトークショー形式で開催しました。
スペシャル講師はWeb制作業界にいたら知らない人はいない、(株)ベイジ代表の枌谷 力さん!!
枌谷 力さんご紹介
実は枌谷さんには、コロナ禍前に一度お越しいただく予定になっていたんです。
2年の時を経て、念願の枌谷さんin名古屋!嬉しすぎます・・・!
https://twitter.com/Nmura_asue/status/1648989081446281217?s=20
では、枌谷さんを360℃大解剖しちゃうトークセッション、スタートしていきましょう!
トークセッション
さて、枌谷さんと言えば。
ブログやTwitterで有益すぎる情報を発信してくださっていることは、みなさんご存知かと思います。
実際にあるブログでも、「70点を取るためのことに時間を使うのはもったいないので、僕が公開しているフレームワークをどんどん活用してください!そして、100点に近づけていくために必要なことに時間を使いましょう。」と言ってくださっていました。
フジコ
そんなことから、当日も一般的な講義ではなく、事前に募集した”マーケターのあるあるお悩み”を、枌谷さんにぶつけさせていただきました!
「あ、その悩み、めっちゃ共感・・・」というお悩みが、きっと出てくるはず。ぜひ自分ごとに置き換えながら、このレポートを読んでみてくださいね。
マーケ編
- 東京か地方か、支援する企業のフェーズや規模感によってどんな枠組みや切り口の違いがありますか?
- サイト改善したいと言いつつ、なかなか進まないことってよくありますよね。どんな企業はサイト改善して、どんな企業はリニューアルした方が良いかも含め聞かせてください!
サイト改善が望ましい場合
Webサイトが事業の売上に直結している
リニューアルをすると、どうしても3〜6ヶ月ほど一定期間かかってしまいます。そうすると、その間の機会損失が生じてきますよね。
反対に、コンバージョンに関わる主要なページを改善するだけなら、2〜3ヶ月で成果を得ることができます。
そのため、現サイトが既にリード獲得できている場合は、CTAなどすぐに成果が出るところを改善し、さっさとコンバージョン数を引き上げた方が良い、と言えます。
リニューアルが望ましい場合
そもそも構造的にサイト改善では済まない
「10年前に作ったからスマホ対応もしていない」なんて状態の場合、改善レベルで解決するには構造的に厳しいです。
こうした場合は立て直しから行わないといけないので、リニューアルの方がいいでしょう。
ブランディング視点で改善したい
大手企業でよくあるケースは、正直コンバージョンには大きく影響していないが、ブランディング視点で「デザインやコンテンツを変えた方が良い」というケースです。この場合はフルリニューアルするまで待っても機会損失にならないため、思い切ってリニューアルするでいいでしょう。
- 複数人から質問をいただいた、支援会社あるあるのお悩みです。ベイジさんは「BtoBのWeb制作と言えば」という地位を確立していらっしゃいますが、どうやってここに至ったのでしょうか?
ブランディングの本で「カテゴリーをセグメントし、その中でのリーダーを目指す」という言葉を目にしたことがきっかけだったと枌谷さんは言います。そして、「どの分野のリーダーになるか?」を考えた時、BtoBが最適だと気がついたそう。
例えば僕は音楽が趣味ですが、「音楽×Web制作」と絞ると、市場はグッと狭くなってしまいますよね。好き嫌いだけで選ばないことが重要です。
強みを定める上での2種類の定義
①優位性
価格を徹底的に安くする、とにかくクオリティを高くする・・・など、「他社より優位に立つには」という視点で考えます。
優位性の場合は模倣できる参考事例もありますし、仮に同じことをしている企業がいたとしても、「よりスピーディに対応する」など、より上回る発想を思いつきやすいです。
②独自性
文字通り、他の企業があまり参入していない分野や取り組みを狙っていきます。独自性で戦う場合は、「市場性があるかどうか」を忘れないようにしましょう。
「②独自性」にフォーカスしてしまいがちですが、優位性の視点で差別化できないか?と考えることも大切ですね!
ASUE代表・安江
沖縄にある企業さんの「東京の大規模なWeb制作会社には価格的に頼めない」という課題を、月額たった7900円でサイト制作〜メンテナンスまでしてもらえて、しかも沖縄の会社がやってくれる!となったら、こんなに嬉しいことはないですよね。
支援会社は確かにサービス内容だけで独自性は出しにくいこともありますけど、提供方法や価格体系の組み合わせで独自性を作ることもできる、という良い例だと思います。サービス内容だけを見れば、ベイジも「ただWebサイトを作っている」ってなりますもんね。
確かにパッとひと目見ただけで、競合優位性がわかりやすいですね!
- 枌谷さんの日頃のアウトプットを拝見して、「言語化力が高いなぁ」と感じています。質問力をどう高められたんでしょうか?
そこから、こちらから情報をインプットしていって、コンサルしたいレールの上に乗せていく感覚です。合ってるか間違ってるかは重要ではなくて、最初の一言で「この人は普通の人と違うぞ!」と思わせることが大切です。
商談の場合は、「初心者の気持ちが理解できるようあえてクライアントのサイトを読み込まない」という枌谷さんですが、実際のプロジェクトが始まったら、もちろんガッツリと調べていきます。
ベイジさんでは『CCPCCメソッド』を確立しており、「この項目に沿って聞いていけばどのスタッフでも間違えないだろう」という状態を作っているんだそうです。
(CCPCCとは、会社(Company)、顧客(Customer)、商材(Product)、チャネル(Channel)、コンテンツ(Contents)の頭文字を取った略称のこと)
フジコ
急に当てられて、扮谷さんに質問するのは、とても緊張します…!
— Yoshi@岐阜からB2Bマーケ (@motoy0shi) April 20, 2023
- 多くの会社さんが一度は経験があるんじゃないでしょうか。社員ブログや情報発信メディアなど、「オウンドメディアを立ち上げたもののゴーストサイトになっている」問題。大成功しているオウンドメディアを運営する枌谷さんに、質問をぶつけさせていただきました!
Q&Aに入る前に、前提として。
オウンドメディアの基礎についても、枌谷さんは超大作!の6万字ブログ記事を書いていらっしゃいます。基礎的なことも含めて知りたい!という方は、ぜひ目を通してみてくださいね。
フジコ
大ボリュームな「オウンドメディアの教科書」はこちらから!
会場からは、名古屋のイケてるスタートアップ企業のCEO・大西さんより質問をいただきました!
大西さん
そうすると、「直帰率を改善しよう!」って取り組みよりも、コンテンツの量や質の方が重要になってきますよね。
フジコ
ベイジさんが制作支援をされているサイボウズさんの「サイボウズ式」、業務提携をされているクラスメソッドさんの「DevelopersIO」など、いずれもKPIは設定していないと公言されているそうです。
(ASUE社と同じ広告運用事業のアナグラムさんも同様だとか)
もはや、成功している企業のオウンドメディア運営は、マーケティングKPIを置かないと言っても過言ではないんです。
では、問い合わせに直結していなさそうだったり、成果も把握しづらいのに、なぜメディア運営をやるのでしょうか?
オウンドメディアは1つのコンバージョンを狙って運営していると、成果が出るまで時間がかかり、途中で息切れしてしまいがちです。
「社員がお客さんに言語化できるようになった」「ナレッジが形式化されてきた」など、様々なメリットがある中で、単一の目的を追う方が難しいとさえ言えます。
オウンドメディアの安定した運営を実現するには、経営者がコミットし、企業文化になるまで継続していくことが大切です。
フジコ
そもそも「書きたい、世の中に何か発信したい!」と内発的な動機がある人でないと、面白い記事は書けないですよね(笑)
大西さん
メリット・デメリットを総合的に判断して決めることになるので、「絶対にこれが正解」という答えはないですね。
例えば自社のプラットフォームで書くメリットは、カスタマイズがしやすいことですよね。反対にnote等の場合は、すぐに始められたり、基本的なSEOが施されたりしています。これも個々の会社の状況や目的に合わせて、選んでいくべきかなと思います。
ちなみに・・・情報発信の視点で考えると、「インターネット上に情報総量が多くなるやり方ってなんだろう?」と考えることが大切なんだとか。
確かに有名企業はオウンドメディアを運営していなかったとしても、ネット上にたくさんの情報が載っているので、情報総量は多いですよね。反対に中小企業ほど、情報を載せてくれているページは少なくなるので、自ら発信したり、様々な媒体に取り上げてもらう努力をする必要があります。
- 枌谷さんの発信される記事って、とにかく目に留まる印象があります。発想力を鍛えるためにどんなことを意識していらっしゃいますか?
これが噂の、変化球ブログ!丁寧なですます調の記事の中、突如これが並んでいるんです(笑)
枌谷さんの書いたブログ記事:「できるやつはクリックさせへん」
その点で言うと、自分の特性もあって、昔から「どう逆張りするか?」をずっと考えてきたので、もはや習慣なんです。この大阪弁の記事も、ただ面白いと思ってやっているので、そこに戦略とかはないですね(笑)
ちなみに最近は、タイトルを工夫してみることを心がけてます。ブログ記事とかの典型的なタイトルは「◯◯◯な10のこと」とかだったりしますよね。だからこそ、パターンをいかに破るか?を意識すると良いですよ。
キャリア編
「キャリア編」では、枌谷さんが公開されている「クリエイターのキャリア論|4つのキャリア資産」という記事をベースにお話を伺いました。
フジコ
詳しくはぜひ本文をじっくり読んでいただきたいのですが、ざっと要約すると・・・キャリアを有利にするための4つの資産をテーマに、それぞれの資産を高める方法を紹介してくださっています。資産とは、この4つ!
ではこの記事を参考に、キャリアについても伺っていきましょう!
弊社代表・安江
弊社代表・安江
実務能力は陳腐化するので、抽象化能力を鍛えることこそ、資産が長続きすると思います。
弊社代表・安江
続いて、コミュニティ資産についてです。
弊社代表・安江
そこから30代までは一点突破型で強みを磨いて、40代からは無理がきかなくなるので(笑)、これまでの経験を掛け合わせたりしてきました。
フジコ
弊社代表・安江
意識的に接点を増やしに行くとしたら、自分より下の世代・上の世代の両方とまんべんなく接するのが良いですよ。
経営編
Aさん
僕自身がクラスメソッドのCDOを務めているのも、彼らにとっては副業という関わり方ですよね。
弊社代表・安江
それから、「この会社じゃないとダメな理由」を作ることも大切だと思います。うちの場合は支援会社なので、どうしても給料だけでは事業会社に負けてしまうんですよね。だからこそ、「信頼できる人と働きたい」とか、「自分を認めてくれている上司のもとで働きたい」とか、スキル以外の魅力を作れると良いですよね。
終わりに
フジコ
「BtoBマーケの基礎から学びたいな」という方や、業務に役立つTIPSをインプットしたいという方は、枌谷さんの書籍や情報発信メディアがあるので、ぜひ目を通してみてくださいね。
BtoBマーケの基礎知識を身につけたい方はこちら
お役立ちコンテンツの宝庫!ベイジさんが運営する情報発信メディアはこちら
参加者コメント
参加いただいた方からも嬉しい感想をたくさんいただきました!一部をシェアさせていただきます。
リアルで扮谷さんにお会いできて、貴重なお話を伺えて、とても濃い時間でした。本当にありがとうございました!情報発信サボりがちだけど、引き続き頑張ります…!
— Yoshi@岐阜からB2Bマーケ (@motoy0shi) April 20, 2023
#でらマーケ のイベントに参加してきました!!!
枌谷さん@sogitani_baigie にお越しいただき、マーケやコンテンツ制作、オウンドメディア、キャリアについてなどなど様々なお話をお聞きできました!30代までに抽象化力を上げて、生きてるだけでインプット状態目指して頑張ります! pic.twitter.com/hcBuuDaVkP
— 上田すなお@スタメン広報 (@sunao_ueda_stmn) April 20, 2023
https://twitter.com/MOGESHIN1205/status/1649066946284101633?s=20
グラレコ
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