こんにちは、でらマーケ勉強会広報担当のN村です。
2019年12月19日、でらマーケ勉強会Vol.4が開催されました。
今回はゲストとして、株式会社コメ兵にて執行役員/マーケティング統括部部長を務められている、藤原義昭氏をお迎えして、
- お客様に提供する価値の作り方
- ちょっと先の未来を読む方法
- オンリーワンになるためのパーソナルポジションの立て方
という3つのテーマを中心にお話いただきました!
どのテーマも、「マーケターが果たすべき役割」や「マーケティングの本質」に繋がってくるし、冷静に立ち返って見ると、「自分はちゃんとそういうこと考えられてるかな?」と思うような大事なことばかりで、とても聞きごたえのある内容でした。
内容から一部ではありますが、レポートにまとめましたのでぜひご覧くださいませ!
藤原義昭氏のご紹介
ミヤタアヤノ
広報のN村
お客様に提供する価値の作り方
マーケティングとは 「利益を作ること」
最初のテーマ「お客様に提供する価値の作り方」は、藤原さんからのこんな問いからスタートしました。
藤原さん
広報のN村
さて、大学の授業とかで教えたりするとき、
- 広告などのコミュニケーション
- リサーチや分析
- SNS運用
みたいな、話になりがちです。
いわゆる「マーケティングの仕事」として取り沙汰されるのは確かにこの辺だし、ぱっと聞かれるとわたしもこんな感じのことが思い浮かびました。
「やれ広告が」とか「やれSNSが」とかではなく、全部です。
藤原さん
例えば最近「LINEのお友達にクーポン配布」みたいな施策がよくありますよね。
クーポンを配ることになって、LINEを使うことになって……と施策の計画を立てたら、それで終わり!というわけではありません。
クーポンを配ったりお友達登録してもらうとき、お客さんと関わるのはだれなのか――店舗の販売員さんです。
実際にどういう目的でこの施策を行うのか、どうやって登録してもらうのか、そういう動きも指導しておかないと、せっかくの施策も上手くいかないかもしれません。
広報のN村
広告やSNSも大切だけど、そういうことだけじゃなく、「利益をつくる」全体をしっかりと見ていけるといいですね。
利益をつくるのに必要な「価値」って何?
さて、マーケティングの目的は「利益をつくること」であるというお話をしましたが、利益をつくるには何が必要でしょうか?
当たり前ですが、「お客様にサービスや商材を利用してもらえること」ですね。
お客様に利用してもらうためのポイントが次の3つです。
- 大切なのは「認知」ではなく「想起」⇒ブランド作り
- 行動してもらう
- 再利用(継続)し続けてもらう
広報のN村
さて、実際に「お客様にサービスや商材を利用してもらえる」ようにするのに必要なのが「価値」です。
藤原さん
値段が安い、機能が優れているなど、サービスや商材そのものに付随する価値
会社やサービス、商材への印象に対する価値
機能面で満足して(=機能的価値を感じて)利用するユーザーは、機能面で優れているものに移行してしまうことも多く、結局は価格競争になってしまうので、利益を出しにくい、という難点があります。
対して、例えば会社が目指すものに共感して(=感情的価値を感じて)いるユーザーは、会社やサービス、商材の”ファン”なので、乗り換えなども起きにくくなります。
なので、感情的価値をサービスや商材に持たせる――というのが、大切になります。
中小とか零細が機能的満足を追求するのって大変な気がしていて、どちらかというと、感情的満足を追求しましょう。って話をよくします。でも、クライアント自身が顧客は何に満足しているのかを知らないケースもけっこうあるような…
#でらマーケ勉強会— ふたむらゆうすけ@硝煙 (@yusuke_futamura) December 19, 2019
藤原さん
『どうなれるか』の変化量って?――ターゲットやペルソナの話
藤原さん
- ターゲット
- ペルソナ
- カスタマージャーニー
藤原さん
- ターゲット:狙うべきお客様の集団
- ペルソナ:お客様がなりたい姿
- カスタマージャーニー:ターゲット⇒ペルソナの過程
ミヤタアヤノ
このターゲット⇒ペルソナの変化の度合いが、先ほどの「『どうなれるか』の変化量」にあたります。
ユーザーはなりたい姿(=ペルソナ)になれる変化の度合いが大きい企業を使い続けるので、この考え方から、CXとそれを構成するUI,UXの設計を行うことが大切になってきます。
これらの話をふまえて戦略を立てるお話では、
例として新宿コメ兵店舗に「コメ兵を知らない人」に入店してもらうための施策の話がありました。
広報のN村
ちょっと先の未来を読む方法
続いて、「ちょっと先の未来を読む方法」というテーマのお話です。
ここの部分では、マーケティングやビジネスをする上で必ず関わってくる、自分たちではコントロールできない世の中全体の変化を読み取っていくにはどうしたらいいのか?というお話をしていただきました。
自分たちでコントロールできない部分(=マクロ環境)を分析するには「PEST分析」を使います。
政治面(Politics)、経済面(Economy)、社会・文化・ライフスタイル面(Society)、技術面(Technology)などの、世の中の全体の変化(=マクロ環境)の要因を洗い出すマーケティングフレームワーク
例えば今だと、
- 少子高齢化
- 5G
- 増税
- Brexit
- 気候変動
- サスティナビリティの高まり
- SDGs
などが、世の中の大きな動きとして挙げられます。
こういう動きを
- 解釈
- 起こる未来の想像
- 今やっておくことは何か?
という流れで考えて、「ちょっと未来」のことを読んでいきます。
実際に世の中の動きから未来を想像して、いまコメ兵さんで行っている活動のお話もうかがうことができました!
マーケターとして生きていくなら、こういう世の中の変化には常に敏感であるようにしていきたいですね。
ミヤタアヤノ
mi luna(ミルーナ)がとても可愛くて好きです。
※お話に出てきたコメ兵さんのジュエリーブランド
広報のN村
オンリーワンになるためのパーソナルポジションの立て方
最後のテーマは、キャリアのお話です。
藤原さん
- プロのマーケターになる(一握り)
- 経営側になる
キャリアを積む上で「自分にどれだけタグをつけられるか」が大事とのこと。
藤原さんのタグは…?
#小売 #CMO #マーケター #MBA #オムニチャネル #IT #リアル店舗 #メディア出てる人 #OMO
わたしのタグは
#広報 #ツイ廃 #ミュオタ #フロントエンド とか?
⇒こんな風に、みなさんも自分につけられるタグが何なのか一度考えてみましょう!
パーソナルポジションを立てるために大事なこと
- 人がいやがることを率先してやる
- 越境する
- 人と会う
- インプット→アウトプットの総量
- 先生を持つ(リアルじゃなくてもOK)
- 自分は何者でもない、と自覚する
- 物事をゼロイチで考えない
- 物事の本質とは?なにか?どうして?をいつも考える
- フローではなくアセットを意識
藤原さん
わかった、ミュージカルだ!!!
※N村は年間100回くらいミュージカルを観ています。
広報のN村
以上で、藤原さんからの3つのテーマのお話は終わりでした!
恒例の弊社デザイナーによるグラレコ風まとめ
この後、40分くらい藤原さんへ質問や相談をしましょう♪というコーナーもございました。
Twitterで「#でらマーケ勉強会」で検索すると質問の内容もいくつか見られるので、よかったら見てみてくださいね♪
ミヤタアヤノ
お話を聞いていて、自分のことにせよ仕事のことにせよ、
未来がどうなるのか、終始先のことをイメージされているのがすごく印象的でした。
藤原さんに相談しようのコーナーでは、一人ひとりの席まで行って会話してくださり、
疑問や悩みをしっかり相談できた方が多かったのではないでしょうか。
私も物事の本質を考える癖付けを日常から意識して行っていきます!
ふじはらさん、誠にありがとうございました!
自分により多くの”タグ付け”ができるように、日頃から生きていきたいなと思います。
広報のN村
次回告知:3/11 でらマーケ勉強会Vol.5開催決定!!!
次回は
- 株式会社ホットリンク 飯髙悠太氏
- 株式会社ベイジ 枌谷力氏
- 株式会社ウェブライダー 松尾茂起氏
にお越しいただきます。
日時
2020年3月11日(水)18-19時頃から名駅・栄エリアで開催予定です。
詳細なテーマや会場など、イベント詳細は2020年1月末~2月頭頃発表予定ですので、お楽しみに!